振袖 手描きの鳳凰文

ダメな人の典型のように暴飲暴食の年末年始を過ごし、テレビのCMでよく見かける胃が疲れた人になっております。生まれて初めて、七草粥のありがたみを知りました。

子供たちも今日から学校が始まり、生活リズムは日常のものに戻ってきているので、そろそろ正月ボケから抜け出さないといけないですね。

今日は振袖です。



鳳凰文が印象的に描かれた京友禅の一品。



型糸目ではなく、すべてが手描きの友禅です。



全体的に落ち着いた色調で仕上がられているにも関わらず、非常に大きな存在感を持っているのが特徴ですね。施された仕事の質と量は嘘をつかないということでしょう。





実際の会場でも、その存在感は発揮されるでしょうね。あくまで上品で、それでいて目を引く振袖姿になってくれると思いますよ。

最近のニュースで、あの「はれのひ」事件以降、振袖の対象客の動向に変化が見られるとありました。簡単にレンタルで決めず、じっくりと考える人が増えているということです。結果、いわゆる振袖屋のようなところは避けて専門店に相談に行く人が多少なりとも増えたと。

それは去年から今年にかけての当店でも実感しますし、取引先が全国で聞いてきた話にも合致しています。

とくに当店は振袖サービス合戦の様相を見せる現在の状況に苦言を呈し続け、お客様からは振袖を嫌っているのかと誤解されるくらいなので、そこにわざわざ相談に来てくれる方が増えるということは、やはり何らかの意識変化が起きていると見て間違いないのかもしれません。

新しく誂える相談も、お手持ちの振袖を活かす相談も、お客様に最も良い選択をしていただけるよう丁寧に対応することを心がけております。

流行りに乗るのも大切かもしれないですが、基本まで流してしまってはいけませんね。ちょうど今日の一品のように、店の在り方も安心できる存在感を持ったものでありたいと考え続けています。



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