菱健 七五三向き着尺

コロナの影響は色々なところにあって、呉服業界では成人式が行われるか否かで売上が左右される店が多いと聞きます。

特に地方では、一年の売上のほとんどを振袖が占めているという店も多く、そういう店は本当に大変な思いをしているとか。

当店は幸か不幸か売上に占める振袖の割合はあまり高くなく、成人式の形がどうあれ然程の影響を受けていません。

それでも、結婚式をはじめ各種の式典がほとんど控えられている状況ですから、やはり本来ならある需要を失っているのは確かです。

ただ、悲観的な面ばかりでもなく、例えば今年の当店では浴衣や縮が意外なほどによく出ました。

ステイホームで出来た家時間に、気分を変える意味で和装にチャレンジする方。浴衣地などで様々なものづくりをする方。

顧客様はもちろんですが、ネットを通じて色々な地域からもご注文を頂いたので、全国的にそういう動きはあったのではないかと思います。

もう一つ、コロナの中でも変わらずお声がかかっているのが七五三関連ですね。

考えてみると、七五三は基本的に家族単位の行事ですから(お隣の山梨県などはちょっと違うようですが)、他との接触をあまり考えずに行えますし、こういう時だからこそしっかり祝ってあげたいと言われる方も多いです。

前置きが長くなりましたが、今日は七五三向き着尺を取り上げます。







いずれも菱健制作の三点。現代的な感覚を取り入れながらもきちんとした仕上がりの良品です。

七歳の祝いには以前は絵羽付けになったものが多かったのですが、今ではこういう着尺から作る方がやや多くなってきました。

内揚げを多く入れておけば、仕立て直しでその後も長く着られるという利点があります。習い事をしているなどで、小紋としてかなり長く愛用した方もいらっしゃいます。

三歳の場合では、一反から被布と着物と草履、巾着を作ることをおすすめしています。こちらは最近少ないですね。初宮参りの一つ身が使えますしね。

いずれにせよ、早く憂いなく色々な行事が行えるようになってもらいたいですね。



にほんブログ村